フードクリエイター 西田聖羅(にしだせいら)さん
吉香公園近く、新天地で輝くシングルマザー

子どもの頃、食に興味を持ち、20代から健康や美容について学んできた西田聖羅さん。ヨガインストラクターやローフードマイスターなどの資格を取得し、30代後半になって料理教室など食の仕事を始めました。
2025年、新天地の岩国・横山でカフェスタンドをオープン。新たなチャレンジが始まっています。
広島から岩国へ
生地からすべて手作りの「絶対的ブリトー」に、おなかの調子が整う「美腸カレー」、卵・牛乳・バター不使用の「ドーナッツ」、果物本来の甘さを感じられる「アサイーボウル」…。ヴィーガンやマクロビを取り入れたヘルシーメニューを提供するカフェスタンドは、2025年10月、吉香公園のすぐ近くにオープンしました。


店主の西田聖羅さんは、広島の三次市で生まれ育ち、社会人になってからもずっと広島で暮らしてきました。岩国に引っ越してきたのは2025年春のこと。どうして岩国へ?
「ここへ来る前、5年間くらい、広島の複合施設で日替わりカフェスタンドに参加させてもらっていました。私が作る食べものを目当てに来てくれる方がだんだん増えてきて、そろそろ自分の店を出したいなぁと思っていたときに、たまたまこの物件のオーナーさんに出会えたんです」。
最初は宮島あたりで物件を探していたという西田さん。岩国に決めた理由は、家賃が安かったこと、自宅兼店舗が可能だったこと、そして、錦帯橋まわりのユニークな土地柄に魅力を感じたから。二人の息子さんと共に岩国にやってきました。

家族でチャレンジ
西田さんの息子さんは今、中学1年生と小学6年生です。長男は中学入学のタイミングで引っ越しましたが、次男にとっては卒業まであと1年という中途半端なタイミングでした。
「前の学校の友だちと離れたくなかったみたいですが、少しずつ新しい環境に馴染んできて、友だちもできたみたいです」とのことで一安心。
上のお子さんは、岩国に引っ越してから、お店の手伝いをしてくれるようになったそうです。
「広島では私一人でガンガン働いていましたし、子どもが手伝いたくても手伝えるような環境ではなくて。今は一人じゃなくて家族でやっている感じがします」。
そして、岩国の横山2丁目は「めちゃくちゃ住みやすい!」と西田さん。ご近所の方がお店に来てくれたり、自宅のハロウィンパーティーに誘ってくれたりと、とても好意的に接してくれているそうです。
自分のため家族のため
西田さんの料理の基本は、1つ1つの良い素材を使ってシンプルに作ること。それは、これまで自分のためや家族のために実践・検証してきた結果でもあります。
「ドーナツは、子どもたちが小さい頃からずっと同じレシピで作っています。それを料理教室で紹介したら好評で、マルシェで売ったら即完売でした!」。
西田さん自身が3歳くらいまでひどいアトピーだったこともあり、お子さんたちにも卵や乳製品はなるべく食べさせたくなくて、考案したレシピなのだとか。
ドーナツに限らず、今のカフェスタンドで提供しているメニューは、どれも自分や家族のために作ってきたもの。プライベートでやってきたことが、世の中のニーズとマッチして、結果的に仕事になっているのだそうです。

元気を届けたい
西田さんのカフェスタンドには、近所の人や犬の散歩途中の人、子ども連れのお母さん、観光客など、様々なお客さんがやってきます。そんなお客さんたちに元気を届けるのが西田さんの役割。
「健康って大事ですよね! 観光も健康じゃないと成り立たないと思うんです。私の作ったものを岩国で食べて、元気になって、また岩国に来たいと思ってもらえたら嬉しいです」。
そして西田さんは、二人のお子さんを育てるシングルマザーです。
「シングルって、髪振り乱して働いているってイメージ、ありませんか? でもそうじゃない。シングルマザーも輝いていられる、チャレンジできる、そういう事例になれたら嬉しいです」。
絶対的ブリトーの口いっぱいに広がる優しい味わいや、ドーナッツのどこか懐かしい味わいから、西田さんの力強さと優しさが伝わってくるようでした。
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山口県岩国市横山2-9-8
< 営業時間 >
金曜~月曜の9:30-17:00頃


